しぞーかの家 case009 その25

事務所開設以来コラボしている鍛鉄作家・アトリエ空の柴崎さんと工房にて打ち合わせしました。今回の住宅では玄関アプローチの手摺り・玄関ドアの引き手金物・表札などをつくります。鉄の力強くそして繊細なラインは、無垢板や漆喰などのアクセントとなり、木材や左官材を多用することでうるさくなりがちな空間をさりげなく引き立てます。「さりげない美しさ」が共通のデザイン認識かなと思っています。

アトリエ空

しぞーかの家 case009 その24

杉厚板

岩川アトリエでは、床材に杉やサワラなど、柔らかい針葉樹の厚板をよく採用しています。生活を始めると表面にはどんどん傷がついていきますが、それは時間と共に味わいに変わっていきます。膝にもやさしく疲れにくいので素足での生活には最適な床材です。そして何より断熱効果が高いため、足裏から体温を奪われていかないので、床が暖かく感じられます。静岡の住宅では地元静岡の杉板を使用しています。幅150mm、厚さ30mmの幅広厚板です。

10年祭

父の10年のお祭り

我が家は神道のため法事も神式。ちなみに仏壇ではなく神徒壇、そして回忌とは言わず、祭りと言います。今年は皇紀2677年(皇紀とは、日本の初代天皇である神武天皇即位の年を元年(紀元)とする日本独自の暦のこと)なのだそうです。10年を振り返ると色々なことがあったなあと思うのですが、父が亡くなった時のことを思うとつい先日のような気がして、記憶というのは不思議なものです。

しぞーかの家 case009 その23

青森ひば

岩川アトリエでは天井や壁の仕上げに青森ひば(青森の材木屋さんから直接購入しています)の無垢板をよく採用しています。木枠に使用している米ひばとの木肌の相性がいいのと、何より香りがよく、湿気や虫に強いのが特徴で、やさしい感じの仕上がりになります。工事中は現場の近くに行くとヒバの香りが漂ってきます。

初めての一人暮らし

31年前の下宿

たまたま、仕事で近所を通ったので、懐かしくなりちょっと寄り道してみました。ありました!、〇〇様方!2階が下宿部屋になっていて真ん中の部屋。さすがにエアコンは付いているようですが、町並みがどんどん変わっていく昨今、そこだけが大学1年生の頃にタイムスリップしたように当時のまんまでした。駅前のスーパーも店名は変わっていたけど、そのまんま。

寄り道してみてよかった!

修行時代に担当した住宅

メンテナンス

黒沢隆研究室在籍時に担当した住宅、「大穴の街角」のメンテナンスに行ってきました(黒沢隆研究室も施工した工務店も今はもう終業しています)。まだまだ未熟で無知だった20代のあの頃、いろいろなことが思い出されます。お施主さんとは思い出話も挟みながらの打ち合わせとなりました。痛んだ網戸の補修を行います。

しぞーかの家 case009 その22

事務所の木枠

今回の住宅で一番難しいと思われた木枠部分。きれいにさりげなく納まっています。一見難しさがわからなく、すーっと見えるのは、大工さんの技術があるからこそできた証拠です。

しぞーかの家 case009 その21

信州から松

事務所部分の床の貼り付けが始まりました。土足での使用を想定しているので、信州の和田町からカラ松材を取り寄せて施工しています。土足使用にも耐えられる無垢板です。以前設計した「下諏訪の家」の理髪店の床にも使用しています。

ディテール「階段06」

「南荻窪の家」の階段

この家も小住宅ですが、天井高のほしい日本画家のアトリエを2階に設けているため、アトリエ‐外部間のキャンパスの搬入搬出がテーマとなった階段です。使用するキャンバスは最大で2.4mの幅が必要であったため、階段手前の天井と2階アトリエの床が2.55mの幅で開放できるように計画しています。下2段はキャンバス搬出入時の足場となるように幅広のひな壇としています。階段室はハイサイドからの光がしっくい壁に反射して、やわらかい光に包まれています。  (2枚目の写真 : 畑亮)

しぞーかの家 case009 その20

木製建具の鴨居

前回取り上げた大工さんが現場で描いた原寸メモ。その木枠が完成しています。鴨居の溝は左から戸袋用の板戸、雨戸、網戸、ガラス戸(ここまで外部)、そして少し間か開いて、簾戸、障子(内部)。木枠は水に強い米ひばを接いでいて、鴨居の幅は517mmにもなります。