1枚目の写真はノルウェーのホテルのロビ-です。ソグネフィヨルドのグドヴァンゲンからヴォスの間に位置し、バスの休憩所として立ち寄ったホテルです。断崖の上に建っているため雄大な渓谷を眺めることができるホテルでした。
そのロビーは絶景に対して前面がガラス張りになっていて、左サイドの壁も上部がスリットガラスになっていました。それはあたかも自分が自然の中にいるかのような気持ちになれ非常に開放感を感じられました。しかしその反面「ここでゆっくりしたいな」という気持ちにはならなかったことも覚えています。
2枚目はフィンランドのオタニエミ教会の写真です。ヘルシンキ工科大学の敷地内にある小さな教会です。装飾的なものはあまりなく、十字架が教会の外側(森の中)に立てられているのが特徴で、他のフィンランドの教会でもそうですが自然崇拝の考えが非常にシンプルに表現された教会だと思いました。
ノルウェーのホテルとは違い前面だけがガラス張りになっていて、開放感では負けているかもしれませんが逆に自然をより近くに感じることができ、「ここでゆっくりしたいな」「ここで四季を感じてみたいな」という気持ちになったのを覚えています。
どちらがいいとかそういう問題ではないのですが、ちょっとした窓のデザインの違いが「開放感」と「自然を取り込むこと」は同じことのようで同じことではないことを気づかせてくれています。そして「外で感じている自然の美しさ」と「建物の中で感じる自然の美しさ」は同じではないということも感じられました。